戯れに選ぶ年間ベスト10 2010年度 昨年度ベストはこちら
2010 年1月〜2010年12月までに更新したものの中から、ベスト10を選ぶ、という無謀な試みの8年目。今年度アップ作品117冊。ちなみに今年度読了本は再読本抜かして約300冊(正確には301冊)。あ、念願の「ゆっくり300冊」を達成か!? (……表向き(笑)。論文関係のものとかはカットしていますしね)。それにしたって、更新をさぼってしまった月がありすぎて、もうわけわかりません。ベストも年が明けてだいぶ経ってからのご報告ですし。……今年はこんなことがないようがんばります(できるだけ)。
さて、そんな中、ベストはこれです! ともあれ、こんな感じ。
(昨年から便宜上の番号もはずしました。1位〜10位ということではありません。順不同、トップの10冊だと思ってくださいませ)
◎「時間のかかる読書:横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず」 宮沢章夫
このおもしろさ、言葉に尽くせません。ぐずぐず読みたい。
◎「永遠の0」 百田尚樹
主人公たちがいまどきの若者であることで、単なる戦争ものに深みが加わっていると思います。号泣必至。
◎Life on the Refrigerator Door Alice Kuipers
冷蔵庫の上に貼られたメモだけで物語を組み立てる、というのがスゴイと思う。行間からいろいろなものが読み取れる。
◎「テメレア戦記T:気高き王家の翼」 ナオミ・ノヴィク
登場人物たちが成熟した大人であること、ドラゴンの性格設定が見事なことなどで、大人向けの上質なファンタジーになっている。
◎「時のかさなり」ナンシー・ヒューストン
各章の主人公視点を6歳に設定したことで、小説の持つ力やおもしろみがより明確に。
◎「天地明察」 冲方丁
いろいろ難を探そうと思えばありますが……おもしろい。
◎「あの戦争から遠く離れて:私につながる歴史をたどる旅」 城戸久枝
国籍や民族、家族といったものをいろいろと考えさせられました。
◎「オリガ・モリソヴナの反語法」米原万里
真実の持つおもしろさ、人々の個性というものもあると思う。なんといってもオリガ・モリソヴナが強烈に魅力的。
◎「聖灰の暗号」帚木蓬生
スリリングな展開の謎解きと、個性的な登場人物たち。重みのあるミステリ。
◎「半島を出よ」村上龍
とにかく、すごい。
その他、 「キムラ弁護士、小説と闘う」 「ベルガリアード物語」 「ハゲタカ」 「壊れやすいもの」 なんてものも入れたかったかなあ…
なお、一次選考(更新履歴の中からさらにピックアップされたオススメ本)、二次選考(その中かからさらにオススメ。斜体。月の横に書いてある冊数は更新冊数。
1月 8冊
「信長の棺」 「半島を出よ」 「嫌われ松子の一生」 「竜の道」
2月 9冊
「銀二貫」 「時間のかかる読書:横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず」 「小太郎の左腕」 「哄う合戦屋」
3月 13冊
「無理」 「46年目の光:視力を取り戻した男の奇跡の人生」 「聖灰の暗号」 「子供たち怒る怒る怒る」 「八朔の雪」「花散らしの雨」
「天地明察」 「邪魔」
4月 9冊
「永遠の0」 「最悪」 「あの戦争から遠く離れて:私につながる歴史をたどる旅」
5月 6冊
「ぼくのキャノン」 「光媒の花」
6月 13冊
Life on the Refrigerator Door 「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」 「天国旅行」 「まほろ駅前番外地」 「引き出しの中の家」 「想い雲」
7月 8冊
「キケン」 「影法師」 「ハゲタカ」 「ハゲタカU」 「レッド・ゾーン」
8月 5冊
「ありふれた風景画」 「壊れやすいもの」
9月 13冊
「ひそやかな花園」 「テメレア戦記T:気高き王家の翼」 「でかい月だな」 「火群のごとく」 「慟哭」 「オリガ・モリソヴナの反語法」 「小さいおうち」
10月 4冊
「ハードボイルド・エッグ」 「トロイメライ」
11月 11冊
「乙女の密告」 「小暮写眞館」 「障害役者:走れなくても、セリフを忘れても」 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 「時のかさなり」 「謎解きはディナーのあとで」 「キムラ弁護士、小説と闘う」 「ベルガリアード物語」 「西巷説百物語」 「虐殺器官」
12月 18冊
「エラントリス:鎖された都の物語」 「イレギュラー」 「おもひで屋」 「あんじゅう」 「ひめゆりの塔」 「ファウジーヤの叫び」 「天山の巫女ソニン」 「FUTON」 「クシエルの矢」
過去の更新記録07〜10へ
過去の更新記録02〜06へ
トップページへ
オススメ本リストへ
洋書リストへ
戯れに語るへ