戯れに選ぶ年間ベスト10 2008年度 昨年度ベストはこちら
2008 年1月〜2008年12月までに更新したものの中から、ベスト10を選ぶ、という無謀な試みの6年目。今年度アップ作品84冊。ちなみに今年度読了本は今年は約300冊(正確には306冊)。今年は結構ゆっくり本を読んだり再読本が多かったのだな(再読本は読了本にカウントしていません)というのが実感な上に、更新をさぼっていたなあという反省の念もしきり……2冊しか更新していない月が複数ある(爆)。
さて、そんな中、ベストはこれです! 毎年のことですが、今年も悩みました……特にクレスト。どれも捨てがたくて。
(昨年から便宜上の番号もはずしました。1位〜10位ということではありません。順不同、トップの10冊だと思ってくださいませ)
◎「20世紀の幽霊たち」 ジョー・ヒル
これはもう文句なし、ベスト入り決定の傑作でした。説明する言葉は何もありません。ただひとこと「読んで!」とだけ……
◎「テンペスト」 池上永一
「シャングリラ」が苦手な人にもオススメできる作品ですね。パワフルだし豪華だし、読んだ瞬間にベストだ! と思いましたとも。
◎「ナンバー9ドリーム」 ディヴィッド・ミッチェル
新潮クレストに入っているがゆえに、もしかしたらSFファンの目に留まることは少なく、クレストファンにとっては違和感を感じさせる作品になってしまっているのかも。でも、SFファンでこれを読んでなきゃ損です!
◎「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ
これも新潮クレスト。……もしやクレストの中でもややSF色というか、奇妙な話ばかりをベストに選んでいるのでは、と気づいてしまった、いまこの瞬間。……ペンギンが可愛かったんだもの……
◎「薩摩スチューデント、西へ」 林望
おそるべし、薩摩藩。大河ドラマ「篤姫」に見られるような日本での活躍のそのまた裏で、このような事業もしていたんだなあ…なんて思いつつ。青春群像としても楽しめる本です。
◎「ワイルド・ソウル」 垣根涼介
ネタは重いけどエンターテイメントとして一流。厚さが苦にならない本でした。仕掛けもデカイし、人物も魅力的。帯がややあおりすぎのような気はするので、あれはあまり気にせず……。
◎「死刑」 森達也
この本には賛否あるのだと思うのですが、森達也の本にはいつもいろいろ考えさせられますし、やっぱり知らないことを知るというのは知的好奇心を刺激されて興味深いものです。
◎「死の泉」 皆川博子
実は「倒立する塔の殺人」か「冬の旅人」のほうにしようかどうか迷ったのですが……やはりこちらを。皆川博子作品は、どうしたって外せません(「死の泉」は再読本だったのでベストからは外そうかと思ってたのです)。
◎「ザ・ロード」 コーマック・マッカーシー
灰色の景色の中、しんしんと灰が降り積もる……荒涼とした景色、文体、会話。読後にざらりとしたものを残す作品でした。いまでも表紙に手を置くだけで、物語世界が目の前に広がります。
◎「自分の体で実験したい:命がけの科学者列伝」 レスリー・デンディ、メル・ボーリング
なんという……と呟いて絶句、というようなことをやらかした科学者たち。いや、すごい人たちだったとは思うのですが。なんていうか……(以下略)
ちなみに次点は……
「倒立する塔の殺人」 「冬の旅人」 「怖い絵」 「七回死んだ男」 「睡蓮の教室」 「すべて忘れてしまえるように」
ということで、なぜか皆川博子ばかり?(苦笑)。
なお、一次選考(更新履歴の中からさらにピックアップされたオススメ本)、二次選考(その中かからさらにオススメ。斜体。この時点で再読作品は外れています)は以下のとおり。月の横に書いてある冊数は更新冊数。
1月 6冊
「チーム・バチスタの栄光」 「すべて忘れてしまえるように」 「神様からひと言」
2月 5冊
「サイゴン・タンゴ・カフェ」 「ナイチンゲールの沈黙」 「共生虫」
3月 6冊
「ゴサインタン:神の座」 「七回死んだ男」
4月 2冊
「医学のたまご」
5月 14冊
「ホルモー六景」 「テラビシアにかける橋」 「サクリファイス」 「倒立する塔の殺人」 「ゴールデンスランバー」 「ワイルド・ソウル」 「死刑」 「冬の旅人」
6月 10冊
「そばかすのフィギュア」 「ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2」 「スター☆ガール」 「ラブ、スター☆ガール」 「のぼうの城」 「睡蓮の教室」 「千年の祈り」 「月の森に、カミよ眠れ」 「ナンバー9ドリーム」 「ある秘密」
7月 13冊
「怖い絵」 「死の泉」 「人くい鬼モーリス」 「希望の戦争」 「となりのウチナーンチュ」 「白雁物語:スノーグース」 「食堂かたつむり」 「ジーン・ワルツ」 「破線のマリス」 「波のうえの魔術師」 「魔女の愛した子」 「キャリー」 「流星の絆」
8月 2冊
「ミッドナイターズ@ 真夜中に生まれし者」 「イエスの遺伝子」
9月 7冊
「アントン:命の重さ」 「反逆の月2」 「反逆の月」 「風が強く吹いている」 「ザ・ロード」 「ミッドナイターズA ダークリングの謎」
10月 8冊
「テンペスト」 「ペンギンの憂鬱」 「遠い音」 「燃えるサバンナ」 「まほろ駅前多田便利軒」 「歩く」
11月 5冊
「イン・ザ・プール」 「薩摩スチューデント、西へ」 「自分の体で実験したい:命がけの科学者列伝」 「おそろし」
12月 6冊
「20世紀の幽霊たち」 「遺跡の人」 「空中ブランコ」 「レキオス」 「対岸の彼女」 「ウォーターランド」 「ルイ十七世の謎と母マリー・アントワネット:革命、復讐、DNAの真実」 「宇宙への秘密の鍵」
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