戯れに選ぶ年間ベスト10    昨年度ベストはこちら

 2005年1月〜2005年12月までに更新したものの中から、ベスト10を選ぶ、という無謀な試みの3年目。
 昨年も「無謀な理由」を書いたが、やはりムリを感じるこの頃である。大体、月に平均20冊読む中で、アップするのは7冊程度、「オススメ」の本だけなんだから、その中からベストっていってもねえ……再読本にもいい本がたくさんあったし。あーでも今年は82冊。2年前はこれでも135冊更新だったのに。反省。英語の本も一冊もなかったし……反省点は山のようです。来年は目標100冊越え。
 とはいえ、今年も再読本は泣く泣く抜かし、一作家一作品(実は大嘘)にしています。

で、年間ベスト10はこれです!(1位〜10位ということではありません。トップの10冊)

1.「サソリの神1 オラクル 巫女ミラニィの冒険」
  今年出会い、今年じゅうに完結編が出た、という意味でも、良いめぐりあいでした。
 シリーズ全3巻ともオススメです。

2.「イリーガル・エイリアン」
 毎年のように「作家」にはまります。一昨年は中山可穂、昨年は佐藤哲也。そして今年はロバート・J・ソウヤー。 「ホミニッド 原人」とどちらにしようか迷いましたが、この作品がきっかけでソウヤーを見直した、という意味でも、「イリーガル・エイリアン」をあげておきます。

3.「BG、あるいは死せるカイニス」
 読んだ瞬間から、ベストに入れようと心に決めていました。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、わたしとオフで知り合いの女性陣にはぜったいのオススメです。

4.「フランチェスコの暗号」
 読書、研究のよろこびが描かれているという点でも共感できる部分の多い本でした。一方で現実世界のテンポのよさも抜群。

5.
「死せる少女たちの家」
 奇妙な味わいの作品。気持ち悪いくらいに丹念に人物の背景が描かれているところが、なんともいえずによかったのです……

6.
「薔薇密室」
 昨年は「番外」でしたが、今年はベスト入りの皆川博子。物語を読むことで、新たな物語が紡ぎだされてゆく。複線構成が見事で読み応えのある作品でした。 「総統の子ら」と迷いましたが、「物語」を「書く」こと、「読む」ことの不思議さを描く見事さという点でこちらを。

7.
「くらやみの速さはどれくらい」
 「アルジャーノンに花束を」よりもおもしろいんじゃないか、と密かに思いました。最後の最後はともかくとして、後半部分はすごいしね……

8.「荊の城」
 なんといっても、途中のあの大どんでん返しがすごい。あの「してやられた」感を味わうためだけにも読む価値あり。

9.「コーラムとセフィーの物語」
 他の作品と悩んだんですが、ベストからは外せないな、と思いました。読んだ後にいろいろと考えさせられるような作品です。

10.
「蛇の形」
 この作者の作品にしては読後感がよかった(苦笑)。わたしはこういう、逆境の中でもしつこく頑張る人の話が好きなのかも。


 今年は番外を作るのはやめました。時点になった作品が1冊や2冊ではなく、4冊くらいあったからです。そんなに我慢して減らしたにもかかわらず、ズルしまくりです。実際には「サソリの神」は3冊だし、ソウヤーも4冊くらいはありますしね……ごめんなさい。


 ちなみに、一次選考(更新履歴の中からさらにピックアップされたオススメ本)、二次選考(その中かからさらにオススメ。斜体。この時点で再読作品は外れています)は以下のとおり。


1月 5冊
「ハッピー*ボーイ」 「コーラムとセフィーの物語」 「黄色いアイリス」 

2月 5冊
「ブレンダと呼ばれた少年」 「象と耳鳴り」 「呪禁官」

3月 7冊
 「死せる少女たちの家」 「サソリの神1 オラクル 巫女ミラニィの冒険」  「地獄の静かな夜」
 
「天下御免の向こう見ず」 

4月 6冊
 
「エイリアン刑事」 「謎のクィン氏」 「BG、あるいは死せるカイニス」 「博士の異常な発明」

5月 5冊
「幻夜行」 「ぼっけえ、きょうてえ」 「薔薇密室」 「れんげ野原のまんなかで」

6月 9冊
 
「くらやみの速さはどれくらい」 「総統の子ら」 「ヴィーナス・プラスX」
「愚か者死すべし」 「料理人」 「霧の中なかの子」

7月 9冊
「最悪なことリスト」 「銀河郵便は"愛"を運ぶ」 「いさましいちびのトースター」
「フォーチュン氏の事件簿」 
「サソリの神2 アルコン 神の化身アレクソスの<歌の泉>への旅」 

8月 11冊
「鉄の薔薇」 「夜の翼」 「地球の緑の丘」 「天切り松闇がたり」 「獏の食べのこし」
「凍りつく骨」 「イローナの四人の父親」

9月 6冊
 「荊の城」  「新宿鮫」 「恋紅」 「蛇の形」

10月 12冊
「ホミニッド 原人」  「イリーガル・エイリアン  「マーチ博士の四人の息子」
「森の死神」 「処刑の方程式」  

11月 5冊

「ターミナル・エクスペリメント」 「闇に浮かぶ絵」  「ジェニーの肖像」 「フランケンシュタイン」

12月 7冊
 
「フランチェスコの暗号」 「フラッシュフォワード」 
 
「サソリの神3――スカラベ 最後の戦いと大いなる秘密の力」 




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