ダーコーヴァ用語解説(一部) (「禁断の塔」所収のものより)
ダーコーヴァ(惑星名)
中型赤色恒星コットマンの第四惑星。四つの月(キルディス、イドリエル、リリエル、モルマロル)を持つ。一年は389日、時点は28時間周期。Dクラスの閉鎖惑星。主な輸出品は薬物効果のある土壌や、生化学的薬剤、宝石など。貨幣単位はセカル、距離単位はヴァール。
ハスター(家系)
力は生けるマトリクス。その力は、ハスターの当主となってはじめて目覚めるという。カルコサにハスター城を持つ。旗印は青地に銀のモミの木。そしてキャスタで書かれた家訓、「パーマネドー(われらここにとどまる)」の文字が添えられている。昔はコミンの王として君臨していたが、その地位をエルハリン家に譲り、そののちはコミン評議会のトップとして政治的には実験を握っていた。
コミン
キャスタ語(平原地帯を中心に使われている貴族の言葉。古語)のコミイ(同族の意)という言葉から派生したと思われる。貴族である、七大氏族の血族をあらわす言葉。
七大氏族
ハスターより派生した七つの氏族。コミンのこと。ハスター、エルハリン、オルトン、アイヤール、アーデス、ライドナウ。追放されたアルダランの七家を指す。ハスターの御子の七人の子供がその源だという伝説がある。
オルトン(家系)
ハスター家に継ぐ権勢を誇る。交感を強いる能力を受け継ぐ。オルトンの怒りは人を殺してしまうといわれるほどで、テレパシー能力は七大家系のなかで、もっとも強力である。アーミダに居を構える。ルー・オルトンがダーコーヴァを離れ、オルトンの家系は途絶える。
アルダラン(家系)
ヘラーズ山中のカエル・ドンを都とする一族。七大氏族のひとつでありながら、たもとを分かち、独自に地球人と交易をおこなっている。旗印は二頭の鷲。
アーデス(家系)
旗印は鷹の紋章。能力は触媒テレパス。ヘラーズ山脈に近い北部山地が領地。
シャーラのマトリクス
(炉の民が鉱脈探査のために、昔使用していたといわれるマトリクス。ハスター家の<監視者>シャーラがみずからを焼き付けたマトリクスともいわれている。炉の民が祭っていたものを、最初はストーン城奪回のためにデシデリア・レイニアーが(炎の神シャーラ)、のちにシャーラの叛乱を企てたロバート・カダリンが持ち出す(ハスターの後継者、オルドーンの剣)。剣に埋め込まれた凶々しいマトリクスはカエル・ドンを廃墟に変える。
盟約
手の届く範囲を超えて影響を及ぼすありとあらゆる武器を禁じた法。<混沌の時代>に考案された。マトリクスを使った兵器を取り締まる法律。<有徳者>ヴァージルによって制定された。
追記
ちなみにマトリクスというのはテレパシー増幅装置ともいえる青い宝石で、ラランを持つ人々は必ず自分用に調整されたマトリクスを絶縁布である絹で作った袋に入れて首からさげたりして持ち歩いている。素手で持つことなどもってのほか、不用意に他人に触られると命を落とす危険性もある。マトリクス技術者と呼ばれる人々や、監視者など、訓練された人々は個人用の小さなマトリクスだけではなく、数人が交感状態になって扱うレベルの高いマトリクスを扱っている。シャーラのマトリクスはレベル8とも9ともいわれ、少なくとも三人以上でないと扱えないレベルの石。
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