戯れにワールドコン「午前の部」を語る
いやー、いるんですねー、世の中にはこんなにもSFファンが。しかも女性もけっこう多いし。自分の周囲にSF好きが少ないせいもあって(だいたい、SF研の同期の女性は本自体をあまり読まないような人だし^^;)、みなとみらい駅を降りたあたりから同じ方向にぞろぞろ歩いている人たちを見るだけでも、「来てよかった!」って思ってしまった(苦笑)。こちらは誰ひとり知らない人なのに、みんなはやっぱり「お友だち」なご様子なのが、見ていてわかる分、ちょっとさびしいけど。っていうか、すれ違う人、すれ違う人にあいさつするほど顔の広い人ってどういう……? まあ、これはアレだ、図書館学会とかに行くと、恩師やら先輩やら後輩やら、他の研修で一緒だった人やらばかり、という状況と似ているってことなのかもしれない。
受付をすませ、プログラムやらタイムスケジュールやらを手にして、いざ出陣。
最初はディヴィッド・ブリン。実はわたし、彼の作品では「ポストマン」が一番好きなのだ。そりゃ映画は失敗だったかもしれないけど、小説はいい。何度読んでも泣けるし(どうせ涙腺弱い女だけど)。ただ、11時からのシルヴァーバーグサイン会は外せないんだよなあ……途中から抜け出してもいいのかしら。どきどき。抜け出せないようだったらシルヴァーバーグは我慢しよう、とまで思いつめて、まずはブリンのところへ。
……えーっと。
彼の話自体はおもしろかったし、そもそも最初に「武林」の印をプレゼントされて大喜びするブリンを見られるだけでも面白かったのだが、同時通訳ってけっこうかったるい。しかも(当然なのかもしれないが)英語のスピードと日本語のスピードの違いが目に余って、途中でいらいらしてきてしまう。ある程度日本語のできる外国人の英語なので、聴きやすい上にわかりやすいのもあって、日本語訳いらないんじゃないの? とか(日本語訳のない段階で反応している人も多いし)。スピーチが始まってかなり早い段階で、二度聴きの状況に飽きちゃった。いやー、申し訳ないけど。これは途中どころかいまからサイン会に抜けたいよねーと思っていたら、前の人がいきなり立ちあがって、さらに斜め前に座っている人の肩をつっついた。時計を指さして、なにやらごにょごにょ。そしてふたりで立ちあがって……おお! これはもしや? ふたりが立ちあがったのと同時に、後ろをついて歩く。すみません、ディヴィッド・ブリン。そういうわけで、話はほとんど聞いてませんでした。
(ちなみに、その後も「日本人向け英語」の訳付きを聞いて、こりゃかえってわかりにくいなーと(あ、でもテッド・チャンインタビューはわかりやすかった! なぜだ? 同時通訳者の腕か?)感じたのだが、だからといって、モロ外国人ばかりの通訳なし分科会はほとんどわからない、という状況なのでありました。ネタがマニアックなせいもあるけど、日本とアメリカではタイトルが違うとか、興味を持つ場所が違うのか(例えば「平成狸合戦ぽんぽこ」について語っていたんだと思うのだが、最初のうちは何の話をしていたのかサッパリ(爆))、何が何だか……って部分も。知らないアメリカのドラマネタとか平気で出してくるし)
ま、それはともかく。シルヴァーバーグのサイン会では「ヴァレンタイン卿の城」に無事にサインをもらい(「これが一番好きなんです!」といったら、シルヴァーバーグはちょっと困った顔をして、表紙をしげしげ眺めていた。そりゃあ「夜の翼」が妥当かもしれないんだけどさ。いいじゃん、好きなものは好きなんだもん)、写真まで撮って、その時間はちょっと暇だったので展示ルームに向かう。その途中、ようやく知り合いの顔を見かけるが、方向が逆なので「おはようございます〜」と挨拶するだけ(実にこの人とは最後までどこでも会えない状況だった。恐るべしワールドコン。思ったより広いぞ)。この時間は昼を食べたり展示ルームのほうを見て、Tシャツを買ったり、あれこれ小物を手に入れる(笑)。家に帰ってから思えば、このTシャツ、いつどうやって着るんだよ……。
そして午後に突入する(笑)。
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