「もううんざり。ちがう女の子になりたいの。その女の子ってもちろん、クレイジートップじゃなくてね。あたしは、ちがうステフ・ランドリーになりたいの」
        
 「人気者になる方法」 メグ・キャボット  理論社

 「あたし」、ステファニー・ランドリーにはやりきれないことがあった。小学校5年生のとき、そのときまでは友だちだったローレン・モフェットの白いデニムのミニスカートに、セブンイレブンの超特大カップ入りチェリーコークをこぼしてしまったせいで、以来ずっと、誰かがなにかへまをするたびに、「ステフ・ランドリーなことしないでよ」というフレーズが飛び交うのだ。いまでは、実際にステフのことを知らない子どもまでが、そのフレーズを使うほど。ステフと親友のジェイソン、ベッカの三人は、いつまでたってもダメダメな二軍で、学校一番の人気者、あこがれのマーク・フィンレーたちみたいな一軍にはなれないのだ。でも、あと少しで高2の新学期をむかえようとしているステフには、ある作戦があった。ジェイソンのおばあちゃんの家で見つけた秘密の本。その本に従って、髪型を変え、おしゃれな格好をして、笑顔で愛好精神を発揮するようになったステフ。人気者になるには、これまでどおりの自分のままではだめだから。けれど、とつぜん一軍の子たちと仲良くなり始めたステフをジェイソンは認めようとしてくれないし、ベッカはベッカで、なんだかジェイソンに気があるようで……――
 メグ・キャボットが贈るほろ苦くて甘い学園モノ。さすが学園モノの女王、出てくる男の子たちはみんなイケメンだし、女の子たちもそれなりに可愛くておしゃれな子ばかり。
 さて、新設されるスーパーマーケットに土地を売ったために大金持ちになったおじいちゃんに借金までして人気者になろうとしたステフの作戦は成功するのか? ほんとうの友情、恋、そして<人気者>とは。
 ポップでかわいい物語。英語で読んでも楽しいと思う。



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