「ミスター・ラングドン、おまえがここにいるのは、おれがそう望んだからだ」
「ロスト・シンボル」ダン・ブラウン(越前敏弥訳) 角川書店
ハーバード大学教授、ロバート・ラングドンは、旧友ピーター・ソロモンの依頼をうけて、スミソニアン協会主催で開かれる内輪のパーティで話をすることとなり、急きょ、ワシントンに向かった。しかしそこに待ち受けていたのはパーティを楽しもうとする人々ではなく、切り落とされたソロモンの右手首と、ソロモンを人質に取った男からの脅迫だった。ソロモンを救うためには、世界最大の秘密結社フリーメイソンが隠し続けてきた“古の神秘”を読み解かねばならない。だが、当初、手がかりとして残された暗号はあまりにもありきたりのものに見えた。このようなものが、本当に世界最高の謎につながるのか――
「天使と悪魔」「ダヴィンチ・コード」に続く、ラングドンシリーズ第3弾。相変わらず巻き込まれ型の主人公である。フリーメイソンにCIA、謎の刺青男と、誰もかれもあやしい連中ばかり。そもそも、人類最大の知恵といわれ、それが明らかになることが世界を震撼させる……とまで恐れられる謎とは、いったいなんなのか。謎が謎を呼び、ソロモンの命をかけた謎ときの期限だけが刻々と迫ってくる。
これまで絵画などに隠された謎に取り組んできたダン・ブラウンだが、今回の舞台はアメリカの首都ワシントンDC。それが真実かどうかはともかくとして、建物に隠された意味付けなどは面白く、おそらくこれを読んでからワシントンDCに旅行に行くと、すごく楽しめるのではないかと思う。
これもきっと映画化されるんだろうなあ……
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