I, Nate the Great, had something to say.
"I am hungry."

         Nate the Great     Marjorie Weinman Sharmat

 Nate the Great(ここは"Nate"とだけ呼んではいけない。あくまでも"Nate the Great"なのである)は探偵として日々、さまざまなCaseに取り組んでいる。ということで、最新の事件はといえば……Annie からかかってきた電話、"I lost a picture. Can you help me find it?" から始まる。もちろんNate the Greatの答えは「もちろん」。なんてったって、"I have found lost ballons, books, slippers, chikens. Even a lost Goldfish. Now I, Nate the Great, will find a lost picture."
 ……Nate the Great にとって、絵の一枚くらい探すのなんて簡単なのだ。
 ということで、Nate the Great はAnnie の家に行くが……
 パンケーキが好きで、出かけるときには必ずお母さんあての手紙を残してから家を出るかわいらしさと、口調と行動のハードボイルドさがなんともいえない調和を見せている。
 ハードボイルド小説って、日本語で読んでも文章が短く、ブラックなユーモアが効いていて読みやすい作品が多いと思うのだが、英語でももちろんそうである。そういうところがこの作品にもしっかり受け継がれているので、Nate the Greatを読んでから他のハードボイルド作品を英語で読んでも違和感がない。
 他の作品でも登場する変わった女の子Rosamondが今回もいい味出している。
 子ども向けの作品だからといって馬鹿にできない文体と内容。洋書初心者にはオススメの一冊。



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