"So, you want to know why I ate two dead skunks for breakfast?"
"Whyyyy?" at least half the audience shouted back to him.
"I couldn't wait until lunch."
Dogs Don't Tell Jokes Louis Sachar
実は、この話には前がある。「Someday Angeline」という、天才少女のお話だ。Angelineは習ったことがないのに本が読め、ピアノが弾け、窓の近くに行って耳をすますと明日の天気がわかる。が、そのせいで8歳なのに6年生のクラスに入れられ、「Freak」だと先生にまでいじめられてしまう。そんな彼女が会った5年生の、やっぱりいじめられっこのGoon。おもしろくないジョークばかり飛ばすとみんなに馬鹿にされている彼のジョークを、そんなおもしろい話生まれてはじめて聞いたわ! と感激して笑い転げるAngeline。ふたりはたちまち仲良くなる。けれど、Angelineはますます学校になじめないものを感じてしまって……というお話。天才少女を娘に持って理解できないことに苦しむ父親や、Goonの担任Mr.Boneとの会話などなどは薄っぺらな本の割に深みもあるし、洒落た部分もあって、こちらもけっこうおもしろい話なのだが……ススメるなら断然、「Dogs Don't Tell Jokes」に決まってる。
「Someday Angeline」で脇役だったGoonは七年生(中学一年生)になっていて、Angelineは他の私立の学校に通っている。ある日、Goonの通う中学で、タレントショー(得意芸の発表会)がひらかれることになり、それにお得意の(と思っている)ジョークで出演しよう、と決意する日々が描かれる。こちらだけで独立して読める話なのでご安心を。
あんまりしょっちゅうジョークばかり口にするから、おまえのいうことは何でもおもしろくなくなっちゃうんだ、と両親にいわれ、ジョークを口にすることを禁じられてしまうGoon。ショーが近づくにつれ幻覚まで見えるようになるし、「なんでもわかる」Angelineは泣きながら不吉なことが起こる、と電話までしてくるし。さて、Goonのショーはいったいどうなるのか。
アメリカンジョークって、正直わかんないことが多い。冒頭のスカンクネタだって、どこがおもしろいんだよ、って突っ込みたくなりません? しかし、そこはルイス・サッカー。他にも笑えるネタ満載。にしても、若くて美人な女性、Mr.Boneのことを理解してもらうためには、やっぱり「Someday Angeline」を読んでもらったほうがいいのかしらね……
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